ナリーニョ−4

ナリーニョ−4

80年代コロンビア産のコーヒーから
フェノール臭の問題が持ち上がり
90年代に入り日本 の自家焙煎業者が良質な
コロンビアコーヒーを入手するのは
困難を極めた状態でした
当時FNC(コロンビア生産者連合)は世界的に評価が高い
コロンビアコーヒーの基本品種ティピカ種の
生産性を向上させるため 矮性で耐病性の高い改良品種
バリエダ・コロンビア種の植え替えを奨励します
しかし、この頃コロンビアコーヒーから
カビや細菌が原因と言われるフェノール臭問題が
マーケットで問題視されていました
 

(上は恐ろしいコーヒーのサビ病と下は品種改良開発のスライド)

我らが師事する堀口氏も当時を振り返り
「コロンビアはまるで幻を追いかけているようだ」と 
何かとつぶやいていた記憶が蘇ります
2000年に入りコーヒーマーケットは
スペシャルティコーヒーの時代へと急速にシフトして行きます
世界のコーヒー生産地がより生産履歴が明確になり
いつ?どこで?誰が?どのようにして?作られたかを
突き詰めれば,突き詰める程
品質の裏付けがとれる可能性が高まっていく訳です
個人的な見解ですが当時のコロンビアでは
このような流れに対応が遅れていた感が否めません

南部ナリーニョに関してはアメリカの某コーヒーチェーン
のとてつもない購買力に圧倒され続けます
しかし、2009年頃からコーヒー相場の高騰を受け
ナリーニョの買付け現場にも転機が訪れるのです

大量の原料を必要とするコーヒーチェーンのラインナップから
やがてコロンビア・ナリーニョが消えて行くこととなります
このあたりから、コロンビア国内で急速に新興輸出業者による
高品質のマイクロロットのコーヒーが流通するようになりました

この様な経緯からコロンビアの素晴らしいコーヒーに出逢うまで
10年以上の歳月が掛かってしまったのです …

つづく